Jane Ridley, Bertie: A Life of Edward VII (London: Chatto, 2012)についてのLRBの書評よりメモ
後にエドワード VII 世となるエドワードが生まれた時から、母親のヴィクトリアと父親のアルバートは、その性格と能力に不安を持っていた。2歳の時にはフレノロジストが彼の頭の形を検査して、脳の発育に欠陥があるといい、4歳の時には医者に、神経的で興奮しやすく、ある方向に行動を定めて維持する力を持っていないと言われた。厳しい時間割をもつ日課で生活させられたが、彼は「改善」しなかった。家族ではないものから見ると彼はあまりに「ドイツ的」であった。R の音を巻き舌で発音した。一方で、彼の家族から見ると、彼にはドイツ性が足りなかった。デンマーク王女と結婚するとき、彼女の頭が小さいので、母親と姉は心配し、あの小さな頭の女と、欠陥をもつ頭のエドワードが結婚して子供を生んだら、子供には脳がなくなるのではないかと心配した。
ポイントその1は、性格と能力の問題を、骨相学を通じて脳の器質の問題につなげようとする態度が1840年代にすでにあったことである。というか、骨相学はまさにそのための道具であった。ポイントその2は規律の問題、ポイントその3は民族の問題、最後が遺伝の問題である。
画像はWikipedia から。勉強は苦手だけれども人に好かれそうな子供らしい肖像画ですね。