『雨月物語』
『雨月物語』は溝口健二が1953年に作成した映画で、ヴェネチア国際映画祭銀賞をはじめ、多くの映画賞に輝いている。ストーリーは、上田秋成の『雨月物語』から「浅茅が宿」と「蛇性の淫」の二つの物語を組み合わせたものになっている。時代設定は戦国時代で、羽柴秀吉と柴田勝家の争いが背景になっている。主人公は源十郎という近江の百姓で陶器を焼く副業をしている人物で、金を手にするために、妻の宮木が止めるのにもかまわず...
View Article厚生省『昭和29年精神衛生実態調査報告』
厚生省『昭和29年精神衛生実態調査報告』 S34年3月1日に厚生省公衆衛生局長が「序」 精神衛生対策を革新的に進展させるために極めて有意義なものであった。 精神障害者に対する医療および保護の瀬作を推進するのみならず、さらに進んで精神障害者の発生を予防することなどによって国民の精神的健康の保持および向上。 7...
View Article満州・モンゴルの比較精神医学
田村幸雄「満州国に於ける邪病(Hsieh-Ping), 鬼病(Kuei-Ping), 巫医 (Wui), 過陰者(Kuoyinche), 並びに蒙古のビロンチ、ライチャン及びボウに就いて」『精神神経学雑誌』44(1940), 40-54....
View Article芥川とプリンツホルンなど
芥川龍之介『歯車』 芥川の短い生涯の最晩年の作品である『歯車』を読む。精神医学の歴史の研究で昭和戦前期の患者の症例誌をたくさん読むようになって、芥川の後期の作品、特に『歯車』について、ある側面がよく分かるようになったと思う。逆に言うと、芥川の『歯車』を読むと、時として簡潔に省略されている症例誌の記述に肉付けして理解できるというのだろうか。...
View Article1850年代ドイツにおける痘瘡を通じた梅毒の罹患について
Benedek, Thomas G., “Vaccination-Induced Syphilis and the Huebner Malpractice Litigation”, Perspectives in Biology and Medicine, 55(2012), no.1, 92-113....
View Article松沢病院における患者が書いた「日誌」
阿部良男「本邦人に於ける混合精神病の研究―混合精神病の臨床像」『神経性神学雑誌』48(1944), 135-171;阿部良男「本邦人に於ける混合精神病の研究―混合精神病の構成、特にその遺伝病理学に就いて」『神経性神学雑誌』48(1944), 172-205....
View Article中世大学の医学教育
Siraisi, Nancy G., Medieval and Early Renaissance Medicine: An Introduction to Knowledge and Practice (Chicago: The University of Chicago Press, 1990), “Medical Education”...
View Article16世紀パドヴァの臨床教育
Bylebyl, Jerome, “The School of Padua: Humanistic Medicine in the Sixteenth Century”, in Charles Webster ed., Health, Medicine, and Mortality in the Sixteenth Century (Cambrdige: Cambridge University...
View Articleライデンの臨床講義
Lindeboom, G.A., Herman Boerhaave: The Man and His Work, 2nd edition (Rotterdam: Erasmus Publishing, 2007)....
View Article北米の医学史
Bliss, Michael, The Making of Modern Medicine: Turning Points in the Treatment of Disease (Chicago: University of Chicago Press, 2011)....
View Article「精神を切る手 術:脳に分け入る科学の歴史」出版記念勉強会
***************************************************************** 2012年10月19日(金)16:00~18:30 五反田ゆうぽう と 「精神を切る手 術:脳に分け入る科学の歴史」出版記念勉強会 *****************************************************************...
View Article梅毒と強制採血検査の結果(1942年)
住吉義級(すみよし・よしみつ)「妊産婦梅毒の罹病自覚程度」『臨床の皮膚泌尿とその境域』7の4, (1942), 238. 近代国家においては病気の強制的な検査という仕組みがあった。本人は病気だと思っておらず、医療を求めてもいないのに、調査や検査などを通じて、ある病気に罹っていることが発見されるという仕組みである。...
View Article