泉鏡花「婦系図」
泉鏡花『婦系図』鏡花の夢幻・怪異系の作品を読んで、昔はよく分からなかった作品が心に響いたので、鏡花を読む時期なのかもしれないと思って、「婦系図」を読んでみた。大学生に入ったばかりの頃に読もうとして、退屈で退屈ですぐに投げ出した作品である。あのころは翻訳で読んだフォークナーやスタインベックが心に響く作家だったから、確かに、鏡花とは両立しない。歌舞伎の世界でいう「世話物」ふうというのだろうか、連載は19...
View Article戦後も継続した戦争神経症
今泉恭二郎・清水英利・氏原敏光・佐々木敏弼・元木啓二・森井章二「第二次大戦中発呈し現在に至るまで戦争神経症状態をつづけている2症例」『九州神経精神医学』13巻3号、1966:...
View Article内村祐之からメモ
内村祐之は、日本が生んだ精神医学の「スター」の一人であったが、その理由は、父親が内村鑑三だったこと、一高のエースピッチャーだったことなどにあると思われる。しかし、もし精神医学から「スター」が出るとしたら、内村の時代なのかなあという、構造的な問題もあるような印象を持っている。日本経済新聞の「私の履歴書」の昭和47年に連載したものをまとめたのが『鑑三・野球・精神医学』であるが、そこに海軍と協力して行った...
View Article精神疾患の「淘汰」の問題
新井尚賢、柴田洋子、飯島泰彦、赤羽晃、戸田賢江、丸山俊男「秩父山村における一斉調査による精神医学的考察ならびに他農村との比較」『精神神経学雑誌』60(5), 1958:...
View Article井村恒郎「戦争神経症の印象」
井村恒郎「戦争神経症の印象」『青年心理』, 7(1), 87-90, 1956.English summaryhttp://www.facebook.com/akihito.suzuki.7505
View Article西内啓『統計学が最強の学問である』(東京:ダイヤモンド社、2013)
西内啓『統計学が最強の学問である』(東京:ダイヤモンド社、2013)Comments in Englishhttp://www.facebook.com/akihito.suzuki.7505
View Article石橋俊実他「アイヌの性格」『民族衛生』(1944)
石橋俊実・岡不二太郎・和田豊治「アイヌの性格―青少年における調査にもとづいて―」『民族衛生』vol.12, no.6, 1944:...
View Article富岡直方『日本猟奇史』全4巻再刊
富岡直方が1932-33に出版した一連の日本の猟奇関連の著作のリプリントです。江戸から明治・昭和へと並べてみると、「猟奇」における連続と不連続がわかりやすく浮かび上がってくる気がします。英語のコメントです。http://www.facebook.com/akihito.suzuki.7505
View Article小泉和子『家で病気を治した時代
小泉和子『家で病気を治した時代』に英語でコメントです。とてもいい本でした。結核が家で「治されていた」ことが詳細に触れられていますが、同じ時期にはもちろん精神病も家で治されていました。そのイメージを造るためにも、私がもっとすぐに読んでおかなければならない本でした。http://www.facebook.com/akihito.suzuki.7505
View Article16世紀ロンドンのペストと富裕層向けの演劇
Smith, Milissa, “Personification of Plague in Three Tudor Interlude: Triall of Treasure, The Longer Thou Liueth, the More Foole Thou Art, and Inough Is As Good As a Feast”, Literature and Medicine,...
View Article大正期感化院収容児童の精神医学的調査
on.fb.me/16Dh428 FB更新。大正末の感化院収容児童の精神医学的調査。著者は後に名大教授となった杉田直樹。ヘッケルの進化論を用いて感化院の児童青年は、社会への深化の途上で制止させられた原始的な精神状態であると議論します。
View Article