18世紀の自画像とコンドーム
ロンドンのRAでゾファニー展をしていて、イギリスのメディアは、この18世紀の画家の話題で満ちている。その中で、RA友の会の機関誌もTLSも取り上げていた見逃せないエピソードが、ゾファニーが自分の自画像の中にコンドームを描きこんでいたことである。これはイタリアの美術館にあった自画像で、ゾファニーが修道士の僧衣を着ようとしている姿が描かれている。これは修道士のふりをするような、あくどい宗教への皮肉であり...
View Article内村「アイヌの内因性精神病について」
アイヌのイム論のまとめの前に、その他の精神病についての論文をまとめます。 内村祐之・石橋俊実・秋元波留夫・太田清之「アイヌの内因性精神病と神経系疾患(アイヌの精神医学的研究 第3報)」『精神神経学雑誌』45(1941), 49-100....
View Article精神障害の出現頻度
1953年に国立精神衛生研究所が出版した『精神衛生資料』に、精神障害者の出現頻度についてのこれまでの調査の一覧表が掲載されている。この時期は、精神病者への対応が大きく変化する時期であった。1950年に制定された精神衛生法によって、それまで精神病者収容のかなりの部分を担ってきた私宅監置が廃止され、患者を精神病院に収容するシステムへの切り替えが始まった時期であった。さらに、2年前の1948年には優生保護...
View Article内村「アイヌの潜伏梅毒について」
内村祐之・秋元波留夫・石橋俊実・渡辺栄市「アイヌの潜伏梅毒と神経梅毒(アイヌの精神病学的研究 第2報)」『精神神経学雑誌』42(1938), no.11, 811-848. 内村によるアイヌの精神医学研究の一つであり、クレペリンの帝国精神医学の関心が最も鮮明に表現された論文である。...
View Articleアンジェロ・モッソ『恐怖の生理学』
恐怖の生理学 Mosso, Angelo, Fear, translated from the 5th edition of the Italian by E. Lough and F. Kiesow (London: Longmans, Green, and Co., 1896) 著者、アンジェロ・モッソ(1846-1910)はイタリアの生理学者で、トリノ大学の教授をつとめた。Wiki...
View Article倒錯の歴史
Roudinesco, Elizabeth, Our Dark Side: A History of Perversion, translated by David Macey (Oxford: Polity Press, 2009)....
View Article植木哲也「児玉作左衛門のアイヌ頭骨発掘」
植木哲也「児玉作左衛門のアイヌ頭骨発掘」(1)-(3) 『苫小牧駒澤大学紀要』no.14, 2005, 1-27;『苫小牧駒澤大学紀要』no.15, 2006, 119-152; 『苫小牧駒澤大学紀要』no.16, 2006, 1-36. 必要があって、昭和戦前・戦後期にアイヌの人骨を学術研究の目的で発掘した児玉作左衛門の仕事を研究した文献を読む。...
View Articleアイヌ頭骨の損傷の原因
植木哲也「児玉作左衛門のアイヌ頭骨発掘」(1)-(3) 『苫小牧駒澤大学紀要』no.14, 2005, 1-27;『苫小牧駒澤大学紀要』no.15, 2006, 119-152; 『苫小牧駒澤大学紀要』no.16, 2006, 1-36....
View Articleベリオス先生の講演(5/22)
5月22日の5時から、慶應義塾大学三田キャンパスで、ケンブリッジ大学の精神医学の教授、ハーマン・ベリオス先生にご講演をいただけることになりました。 ベリオス先生は、ペルーに生まれ、オクスフォードで精神医学と哲学を学ばれました。特に、チャールズ・ウェブスター、A.C....
View Articleラインベルガー「自然と文化を超えて」
Rheinberger, Hans-Joerg, “Beyond Nature and Culture: A Note on Medicine in the Age of Molecular Biology”, Science in Context, 8(1995), 249-263....
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